被写体

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「うん。ちょっと聞きたいことがあって」 「え?何?」 瑠璃が聞き返すと、詩織は何となく亮平が気になることを伝え、亮平のことを教えてもらおうとすると、瑠璃が驚いたように話す。 「珍しいね。詩織が男の子のこと聞くなんて」 「何となく…だけどね」 そう話すと瑠璃が思い出すようにして話し始める。 「彼はね…ある意味有名だね。ルックスもいいし、優しいしね。何度か合コンとか飲み会で会ってるけど…あんまり悪い話は聞かないかな?でも、あんまり真面目…ではないかな?」 瑠璃の話を聞きながら「ん~」とやはりまだ掴めないように考え込む詩織を見て、瑠璃がまた話し出す。 「あっそうだ。大津君と仲いいみたいだし、話してみようか?」 「あっいいよ。ありがとう。直接会ってみるよ」 そんな話をしている内に講師が入ってくるのをきっかけに話を中断する。
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