被写体

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それから数日後、詩織は瑠璃との約束で合コンを出席するために大学の近くの居酒屋に来ていた。 「あっ詩織こっち~」 居酒屋の中に入ると瑠璃が手を振って呼びかけてくるので近寄っていくと、詩織の席を除いて男性側に1席だけ空席はあるものの男性3人、女性は詩織を含めて4人が既に集まっていた。 詩織が席に着くのを見計らって男性の一人が話し出す。 「こっちは一人遅れてくるみたいだからはじめておこうか」 その言葉にみんなが同意して、おもむろに自己紹介をはじめて乾杯すると各々が話をはじめだす。 「へぇ~意外とみんなスポーツマンなんだね~」 「そうそう、スポーツマンだよ~俺はアメフト部だし」 「俺は空手部だよ」 「俺は陸上部」 「陸上?」 陸上部と言う言葉に詩織が反応すると、陸上部の男は詩織の方を向いて話し出す。 「ん?詩織ちゃん陸上に興味あるの?」 男の名前は大津 翔太(おおつ しょうた)陸上部の3回生である 「ん…高校までちょっとやってたから…」 「そうなんだ。何やってたの?俺は中距離なんだけど…」 ガラッ! 詩織の言葉に話題が出来たと反応した大津が詩織に聞いた直後、居酒屋の入口が開くと自然とみんなの視線が入口の方に向く。
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