始まり。

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 去年、俺が卒業したために学校は別々になってしまったけど、通学路は同じなので、いつも一緒に学校へ行っている。  普段は家の前で待ち合わせをするのに、かえでの方から呼びくるなんて珍しい。  というか、いつもより一時間も早いなんて、珍しいを通りこして変だ。  明日は雪か雷だろう。   純一「かえで、何でこんな朝早くに? それに、うちの鍵なんて持ってたか?」   かえで「これのこと?」    わずかに首をかしげ、可愛い犬のキーホルダーがついた鍵を見せる。   かえで「おばさんから預かったんだよ」   純一「お袋が?」
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