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三条は問題児の追放に成功するとその彼に質問した箇所の説明を他の生徒たちにした。
神には後で1対1で教えないと理解する気がまずないだろう。
それで理解させることができるかは別として。
「はい、ノートとってねー?」
生徒たちが動かすシャープペンの硬い音が教室に心地よく響いて三条は微かに唇の端をあげた。
彼女はこの時間が好きなのだ。
(あぁー、なんか気持ちいー、涼しい風も吹いてきて――)
涼しいどころの騒ぎではなかった。
屋内ではまず有り得ない轟音をたてて突風が三条を襲ったのだ。
生徒たちは三条の眼鏡と上着のボタン、それから……ブラジャーのパットが宙に舞うのを見た。
極厚だった。
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