病魔の序章

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とある日、学校から家に帰ると具合が悪そうな母がいた。 昔から母はよく頭痛を訴えていたが、私が勧めても決して病院に行くことはなかった。 心配した私は声を掛けた。 「どうしたの?」 「うん…、ちょっと気分が悪くて…」 「大丈夫なの?病院行きなよ」 「明日行くよ。今日は悪いんだけど夕飯お弁当でいい?」 その言葉に頷き、私はお弁当を家族分の買ってきた。 そんなに深くは考えてなかった。 またいつもの頭痛みたいなものだと思っていた。
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