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部活が始まって響は、ドリンクやタオルを運んだりしていた。
「天音さん。大丈夫?俺も手伝うよ?」
「あ、いいよ。」
「でも、マネージャーじゃないのにこんなことしなくても。」
「私がやりたいからやってるの。」
「でも・・・。」
俺は響の手元からテニスボールの入った箱をとる。
「あっ・・・。」
「遅い。」
「・・・ごめん。」
「・・・ほら、いくぞ。」
「えっ、えぇ・・・!?」
俺は他の男子と話をしている響を見ているのがいやだった。
そして、すぐに手を掴んで連れ出した。
「天音ちゃん。あと二つボールの入った箱を持ってきてくれる?」
「はい!」
「じゃあ、俺も行きます。」
「いいよ。拓斗は・・・部活やってて?」
「いいや。おまえ、一応女子だったからさ。」
「一応って何よ。」
「ほら、いくぞ。」
「もう、拓斗!!」
こいつを怒らせるのもいつものこと、サラっと言いたくても、言えなくて。
「藤岡くーん。」
「ん?どうしたの?」
「今日も頑張ってるね。」
「そりゃ、君が見てるからね。あたりまえだよ。」
「うん。」
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