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今日こそは、今日こそは言おう。 響に・・・俺の気持ちを・・・。 俺は、早くしないと響の家に着くと焦っていた。 今日こそは言おうと思って。 「拓斗?」 「ん?」 「どうしたの?今日は珍しく口数少ないよ?」 「・・・ああ。」 「・・・素直だし・・・。」 「響。」 「ん?なに?」 「好き・・・。」 「えっ・・・。」 「おまえのことが好きだ。」 「拓・・・斗・・・?・・・・・・・・・あっ、何?口説きの練習?もしかして誰かに告白するの?」 「違う。俺は・・・。」 どうしてわかってくれないと思いながら、響を抱き寄せる。 「拓斗・・・?」 あぁ。 日々の行いが悪かったんだな・・・。 いつも、他の女子に優しくしてたから・・・。 「拓斗・・・鼓動が早いよ?」 「・・・響。」 俺は体を話、どうしたらわかってくれると思いながら、見つめる。 その表情が愛しくて・・・。 でも、このままじゃ、この関係は変わらない。 あと少し勇気を出そう。 この先の二人がここから変わるために。 「俺は、このままおまえと幼なじみをする気はない。」 「え?」 ずっとこのまま幼なじみの階段を歩き続ける気はない。 ずっと踏み外したかった。 「ずっと、このままの関係じゃ辛いんだ。」 「拓斗・・・。」
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