noise

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「…こいつ、また寝てる」 数十分つけっぱなしのワンセグ。小さな音が携帯から聞こえており、その目前ではいつのまにかまた眠りについているヒカル。 「ヒカルって、授業中でもこうなの?」 クウが携帯を手元に戻しながら言う。 「たまに寝てるよね」 リオが本に目を向けたままで答えた。同じく、計算をしながらでショウが付け足す。 「でもヒカルは結構真面目に勉強やってるからねー、テストも勝ったり負けたりだし」 「え!!ヒカルってそんなに頭いいの!?」 リオが驚く。意外と失礼なやつだ、ヒカルが起きていたら怒っただろう… 「…気持ちよさそうだね」 三人の中、クウだけはヒカルを暖かい目で見ていた。まあ、こんなやりとりも一切分からずに、ヒカルは今も夢の中なのだが… 相変わらず騒がしい勉強会会場…空に浮かぶ太陽はさらにギラギラと光り、地上の気温を上げている。 なんだかんだで太陽も高くなり、そろそろ正午を回る。 トクンッ… トクンッ… ヒカルは、また例の一室にいた。
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