第5話

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歌番組のリハーサルが終わり、楽屋へと戻る。 後ろから利則に呼ばれた。 人目の付かない所へ行く。 殴られるのだろうか。 利「話がある」 博「おう」 なんとなく予想はしていた。 上原とのことだ。 利「単刀直入に言う。比菜ちゃんとは、付き合ってるのか?」 博「いや」 利「ハッキリ言え。おまえいつも曖昧だから」 博「だから、付き合ってないって」 利「わかった。好きなのか?比菜ちゃんのこと」 博「さあ」 利「また曖昧な。本当おまえって、メンバーの俺でさえ何考えてるかわかんないわ」 博「………」 利「ま、おまえの気持ちはどうでもいい。俺は比菜ちゃんが好きだ。中学から今まで、ずっと好きだった」 博「そっか」 利「そう。話したいことはそれだけ。本番頑張ろうや」 利則はそういって去っていく。 利則と俺は芸能界で「Natural-ナチュラル-」っていうグループでデビューする前から友達だった。 親友だった。 上原と利則は俺と上原が出会う前から知り合いで、仲が良かったって、森野さんから聞いていた。 博(俺だってわかんないよ、あいつの事好きだなんて) 俺はその場で立ち尽くしていた。
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