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歌番組のリハーサルが終わり、楽屋へと戻る。
後ろから利則に呼ばれた。
人目の付かない所へ行く。
殴られるのだろうか。
利「話がある」
博「おう」
なんとなく予想はしていた。
上原とのことだ。
利「単刀直入に言う。比菜ちゃんとは、付き合ってるのか?」
博「いや」
利「ハッキリ言え。おまえいつも曖昧だから」
博「だから、付き合ってないって」
利「わかった。好きなのか?比菜ちゃんのこと」
博「さあ」
利「また曖昧な。本当おまえって、メンバーの俺でさえ何考えてるかわかんないわ」
博「………」
利「ま、おまえの気持ちはどうでもいい。俺は比菜ちゃんが好きだ。中学から今まで、ずっと好きだった」
博「そっか」
利「そう。話したいことはそれだけ。本番頑張ろうや」
利則はそういって去っていく。
利則と俺は芸能界で「Natural-ナチュラル-」っていうグループでデビューする前から友達だった。
親友だった。
上原と利則は俺と上原が出会う前から知り合いで、仲が良かったって、森野さんから聞いていた。
博(俺だってわかんないよ、あいつの事好きだなんて)
俺はその場で立ち尽くしていた。
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