家族崩壊。

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父親に聞けば、全く知らない人らしいんだけど。扉を開けて、父親が泊めてほしいとお願いする。中から、腰がぐっちゃり曲がった老婆がでてきた。 中にはいると、小さな四畳半くらいの汚い部屋に、辺りをささやかに照らす豆電球がひとつ。お腹空いたよっていうと、老婆は台所から炊飯窯をもってきて、食べさせてくれたよ。たった一杯の冷めた麦飯に、生卵に醤油をかけて食べたくそまずいご飯。だけども僕は無心に頬張った。
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