オロチ丸の砦

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カブトはサスケの行動にいらだっていた。最近のオロチ丸に対する態度や、勝手に何かを調べている様子が気に入らなかった。    「カブト!ちょっと…」    オロチ丸に呼ばれると、机の上に一通の封書がある。  「読んでいいわ…あなたの意見もききたいしね。」  カブトは一読したあとに(また厄介な物を…)と苦渋の笑みをおさえた。    「オロチ丸様、あきらかに罠です。信憑性があるともおもえませんが…」    「そうね…ただこの男のことは覚えてるわ。うちはの男で、医療忍術に長けてたの。変わり種よね…ただ体の弱い男で私の食指は動かなかったけどね…クク」    封書の中身は、うちは弥勒という男からのものだった。写輪眼の秘密をオロチ丸に教えたいというのだ。  どこから嗅ぎ付けたものかサスケが手の内にあることも承知らしい。サスケ本人もくるようにとのこと…かなりの大金も一緒にだが。 「それでね…あなたに行ってほしいのよ。私は今の実験にあと2日はかかるだろうし…」    「私はかまいませんが。しかし、よろしいのですか?サスケくんを行かしてしまって」    「大丈夫よ。今あのコは自分がもう戻れない道をえらんて゛しまったことを充分理解しているわ。そしてうまくいけば私の為にさらなる力を得てくれる…」    その恍惚としたサディスティックな目は何度みても慣れなかった。   「わかりました。では条件次第では私の判断で動きます…よろしいですか?」    「まかせるわ…」    翌朝砦から二つの影が跳んだ。
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