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太陽が夕日となって海を赤く染め、風が潮の香りを運び穏やかな波が防波堤に当たっている。
その防波堤に一人の少年が立っていた。
身長は百五十cm程。白いタンクトップに裾の擦り切れた短パン姿で腕組みをしながら水平線を見ていた。
「海ー!! 夕ご飯だから帰ってきなさーい!!」
少年のいる防波堤から五十mぐらい離れた民家の玄関前で三十歳前後の女性が叫んでいる。
海(カイ)と呼ばれた少年が小さなため息を一つはき防波堤から下りると女性は民家に入っていった。海も歩きながら自宅に向かった。
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