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夕食が終え、ゆったりとした時間を過ごしている海にさっきの女性、母親が話しかけてきた。
「海、父ちゃんはもう帰ってこないんだよ? もう待つのはやめなさい」
「そんなことないやい!! 父ちゃんは必ず帰ってくる。見た事のないお土産持って来るって約束したんだから」
「父ちゃんがあの海域に向かってからもう一ヶ月経つんだよ? いい加減にあきらめなさい」
「嫌だ!! 父ちゃんは約束絶対守るんだ!! 母ちゃんも父ちゃん信じろよ!!」
それだけ言うと海は立ち上がって部屋に駆け込むと閉じこもってしまった。
「海……。母ちゃんだって信じたいさ……。でもあの海域に入ってしまったらもう……」
海の母親は俯きながら小さく呟いた。
「帰ってはこれないんだよ……」
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