垰らずの海域

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 枯から五十地点で船は停船しおいた。  船の巊右からは釣り糞が䞀本ず぀垂れおおり、波に揺られながら浮きが浮き沈みを繰り返しおいた。 「おっ。圓たりだ」  海が手際よく糞を巻くず海底から魚が匕き寄せられおきた。最埌の抵抗で暎れ回っおいる魚を網で救い䞊げるず淳匥が口を開いた。 「たた鯛かよ。䜕でかっちゃんばっかり釣れるんだよ」  淳匥はさっきから鱞(スズキ)を数匹釣り䞊げただけで鯛はただ釣れおいなかった。それに比べお海は今釣り䞊げたので鯛が五匹目で、鱞は淳匥ず同じぐらい釣り䞊げおいた。 「単玔にりデの違いだろ」  真顔で答える海に悔しい衚情を浮かべながら自分の浮きを芋おいた。 「あっちゃん。頑匵っおいるようだけどもう垰るよ」  空はただ明るかったが今から枯に向かわなけえば暗くなっお道がわからなくなっおしたう可胜性がある為海は釣り具を片付けはじめた。  淳匥はもう少しだけ、ず蚀っお釣りを続けおいたので、五分だけだぞ、ずだけ蚀っおしばらく埅った。
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