何これ?

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何これ?

「じゃあ、お世話になりました。」 俺がゴニョゴニョと言うとお袋が まったくお前はとか言いながら、看護師達にお礼を言っている。 俺とお袋は外に出て、飯の食える喫茶店に入ろうとクソ暑い中 ウダウダ歩いた。 やっと見つけた時には 二人して汗だくで、入るなりアイスコーヒーと叫ぶ。 「あっちーなぁ、まだまだ夏って感じだよなぁ。 お袋、俺ちょっと用事があるから先に帰っててよ」 「えー!?こんなに荷物あるのに・・・ 本当に親不孝な子だよ」 さらに文句を言われる前に、店員を捕まえてピラフを頼んだ。 「まぁまぁ、すぐに帰るからさ」 「どうだか・・・ まぁ、良いわ」 タクシーが通るかどうか話しをしている時にピラフがきた。 「じゃあ俺食ったら行くね」 「仕方ないわね、気を付けて行くのよ?」 ハーイと生返事をしながらさっさとピラフをかきこんで、喫茶店を出た。 「さーてと、どこの店に行くかなぁ・・・ セブンでも行ってみるかな」 俺は松葉杖をつきながら、えっちらおっちら店まで歩く。 店に着くとハイテンポな曲が流れて、皆様々な顔をしてパチンコやスロットを打っている。 「あれ?なんだあの長いマントつけてる奴。 ちっさい虫も飛んでるし」 打っている人の頭や肩に、虫の様な物がついている。皆気が付いてないのか? あれ? 虫じゃない? 俺の体は硬直した。 マントの男の体を擦り抜けて、常連が通路を歩き 飲み物を買いに行こうとしてる。 俺、頭打っておかしくなっちゃった? 落ち着こうと、休憩スペースに行き椅子にどすんと座った。 「喉乾いたなぁ、お茶でも飲んで落ち着くか」 極度の緊張のせいか喉がカラカラだ。 お茶を買ってまた椅子に座る。 すると眼鏡をかけた、すごいミニスカートを履いた女の子が横に座った。
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