ちょっと疲れた

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「早く帰れよ!」 俺が怒っても、ラッキーガールはシカトして酒を飲んでいる。 「おい!聞けよ!」 「うっるさいわねぇ。 あんまりうるさくしてると、弟くんが来るわよ?」 この女、 ちょっと可愛いからって調子乗りやがって! 「いーじゃない。 天上のお酒はおいしいわよ?飲む?」 「怪我してんだから、飲めるわけないだろ! てか知らない奴まで増えてるんだけど、誰なんだよ!」 俺が八つ当たり気味に増えてる奴らを 指差すと、1人は申し訳なさそうにペコペコして もう1人はシカトを決め込み静かに飲んでいる。 「こっちが見回りさん。 とっても優しいのよ、誰かさんと違ってね!」 ラッキーガールがペコペコしていた男を指差して、紹介した。 指差して紹介って失礼にも程があんだろ!? 「こっちが私の弟のラッキーボーイよ」 どもっと言いながら、ラッキーボーイが頭を下げる。 「てかよ、そんな酒とかつまみとかどうやって買うんだよ?」 ラッキーガールに聞くと、見回りが変わりに答えてくれる。 「これはね、天上界にネットで頼むんです」 「ね、ネット?んなもんあるの?」 「ありますよ。 天上界のお酒は怪我を治してくれたり、気分も爽やかになるし良い事づくめですよ。 人間の方ならね」 「へー・・・そうなんだ。 人間が飲んだら、化け物になっちゃうとかないんだ」 「大丈夫ですよ。 飲んでみますか?」 じゃあちょっとだけ、と少しもらって飲んでみた。 ・・・・・・なんじゃこりゃあ! 「すっげーうめー! こんなうまい酒飲んだ事ねーよ!」 猛烈に感動してる俺を見て、見回りはニコニコしてる。 こいつ、良い人っぽいなぁ。 ・・・ガチャガチャ ん?なんの音だ? 音のする方を見ると、ラッキーボーイが俺の自慢の自作PCをいじっている。 てか破壊? 「おおお、お前は何をしてくれてんだぁ!」 俺の大事なパソコン、さとみに! 「あぁ・・・スミマセン。 天上界と通信を。 酒が切れそうだったんで」
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