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『未来~、エミちゃん来たわよ~。』
一階から母の声。
『ヤバい!もうそんな時間?』
エミちゃんは同じクラスで私の親友。
通学途中に私の家があるから毎朝迎えにきてくれる。
佐藤 恵美(さとう えみ)
『恵美、すぐ行くからー。ちょっと待ってて!』
二階の窓から恵美に
声をかけ
未来は急いで制服に袖をとおす。
母が
『未来朝ご飯!』
『いらない!時間ない~っ』
『まったく。何回も起こしたのに(笑)』
リビングで母とやりとりしながら
牛乳を飲みほして
『行ってきまぁす』
『ちょっと待って。
一口でも何か食べなきゃ』
未来の母が
靴をはく未来の口に
素早くサンドイッチをくわえさせた。
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