チャプター1 真面目な少女

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ピピピピッ…   ピピピピッ… バコン! う~ん、…変な夢みちゃった。 時計を見ると今は6時30分だ。微かに包丁のリズミカルな音が聞こえる。 いつもと同じようにベットを抜けだし制服に着替えた。 洗面所で顔を洗って台所へ行く。 「おはようお母さん。」 「おはよう美貴。大地起こして来て。」 「わかった。」 いつもの日常。 コンコンッ 「入るよ。大地起きなさい。」 目の前には布団の蓑虫がもぞもぞ無駄な抵抗をしている。 私はいつものように布団を奪いにかかる。もちろん弟は必死にしがみついてるから凄く大変。 「いい加減起きなさい。」 「鬼!悪魔!人でなしっ!母さんの手先め!」 カチンッ… なんで起こしてあげてるのにそんなこと言われないといけないのかしら…? 「さっさと着替えなさいよ。」 そういうと台所に行って母の手伝いをする。 テーブルに食事が並び終わる7時、父と大地が起きて来た。 7時のニュースを見ながら会話をするでもなく、食事は進み父と母は食べ終わると荷物を持って出ていった。 「ご馳走さま。」 大地も食べ終わると部屋へ駆け込み野球の道具を持って出ていった。
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