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バタンッ…
部屋には私だけが取り残される。
わかってる。いつもの日常。みんな忙しいんだってことも…
シンクで食器を洗いながら溜め息がでる。
食器を片付け、鞄を持って鍵をかける。
うちのマンションのエレベーターはいつも遅いのよね…
「おはよう美貴ちゃん。」
振り返ると同じ階の噂好きのおばさんだった。
「おはようございます。」
私は愛想良く挨拶をする。するとおばさんは嫌な笑みをしながら私にいった。
「美貴ちゃん、最近夜帰るの遅いみたいじゃない。彼氏でもできたのかなぁ~。」
…………。
マジふざけんな。
私は引きつりそうな顔をなんとか抑えて
「先週から塾に通ってるんですよ。」
と言ってやった。
明らかに残念そうな顔をしたおばさんを置いて、私はエレベーターに乗り込む。
「失礼します。」
何か言われる前にボタンを押して閉めてやった。
なんなの!あのおばさん!毎回毎回っ。
イライラ気持ちを抑え切れなくて自転車に乗りながらペダルに力をこめた!
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