チャプター1 真面目な少女

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いつもの日常。 「いいよ。ノート授業までに返してね。」 そういって私は愛想笑いをうかべながらノートを渡してやるのだ。 「やったぁ!ありがとぉ~。恩に着る~。」 「マジ助かるー。」 「早く私にも回してよー。」 自分でやれよ。だからテスト困るんだよ。 「ちょっといつも借り過ぎじゃない?自分でやんなよぉ。」 …彩はいつもそうだ。言いたいことをすぐいう。 「長谷川さんはいいって言ってんだから。あんたに関係ないんだけどぉ~。」 そういうと彼女たちはもうノートを写すことに専念した。 私は彩になにも言わない。 言ってくれてありがとうとか…別に言って欲しかったわけじゃないけど、、だっていつものことだし。 そんな私を彩は最近、よく怒るんだ。 「ねぇ、美貴!なんでいつも簡単に渡しちゃうかな。美貴だって時間かけてやったやつなんだよ?すぐ写せるなんてずるいよ!」 まったくだ。そのとおりなんだよねぇ。 わかってるけど、正直面倒なんだ。 軽く相槌をうちながら私は席についた。 そんな私を彩は納得いかないような顔で見ている。 この頃、こんな感じのことばかりだ。
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