チャプター1 真面目な少女

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私だってわかってるのよ。 ただ、 争うのが好きじゃない。 というか面倒。 本音を言って、衝突してなんになる? ただ厄介なだけじゃない。 授業はいつも退屈。 時間は淡々と過ぎていって、今日という日が消えていくんだ。 マッチの火のように。 一本が一日。うん、あっという間。 例え、 「お~い、長谷川。この資料、資料室に返しておいてくれ。」 担任に嫌なことを頼まれようが…!! ガシャンッ… …ざまぁみろ。重いんだよ、バァカ。 私が投げた地図の資料は資料室の隅に辛うじてたっている。 もう放課後だし、部屋は西日がさしてオレンジ色だ。 ん?どこかで同じ感じのを見たかも。 ………あ、夢。昨日変な夢見たんだった。 窓を開けて窓辺に肘をついて夕日を眺めた。 なんだか温かい。それに眩しい。 昨日、私ランプもらったな。なんか妙なところでリアルな夢だった。 手にランプを持った感触があるみたいな。 だいたいこれくらいの、とジェスチャーしてみたり… なにやってんだろ。 ランプを開けた瞬間に起きるなんて、タイミングよすぎだし。
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