再会

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スポーツバッグを肩にかけた男の子が、屈んで足元の紙を拾う。 「ごめんなさい、それ、落としちゃって…」 謝りながら階段を駆け降りて行くと、男の子がこっちを振り向いた。 「いえ、大丈夫ですよ。どうぞ。」 「ありがとう。」 差し出された紙を受け取ろうとすると、男の子が何故か私の顔をじっと見つめてきた。 「???」 な、何だろう…? しばらく私の顔を見た後、今度は持っている紙を見つめだした。 「…あ、あの‥?」 戸惑う私に気付いたのか、男の子が顔を上げた。 「あぁ、すみません。はい、これ。」 にこやかに紙を差し出され、怖ず怖ずと受け取った。 私、何かしたのかな‥? 「それじゃ、失礼します。」 ペコリと一礼して、 男の子は階段を下りて行った。 ‥一体何だったんだろう?
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