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「‥久野先輩?」
ぼんやりとバス停に立っていると、誰かに後ろから声をかけられた。
「へっ?」
我に返って振り向くと、結城君が立っていた。
「あ、やっぱり。」
結城君が笑って、私の隣に並ぶ。
「‥結城くん?」
「あ、もう名前覚えてくれたんですね。嬉しいな。バス一緒だったんですね。」
にこにこしながら結城君が話し掛けてくる。
私も笑顔を作って相槌を打った。
「…あの、前に何処かで‥」
「あ、バス来ましたよ。」
思い切って聞こうとしたら、結城君の言葉に遮られてしまった…。
「乗りましょう、先輩。」
「あ、うん‥」
私達はバスに乗った。
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