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伊吹山を超えた幸男達は美濃国に入ると多少危険だが街道を通って大垣に向かって行った。
そして日が暮れ始めた頃には大垣に幸男達は着いた。
大垣は幾つもの川が交わる流通地域で街は栄えており夕暮れは一番賑やかだった。
幸男「小助、真田家の使いはどういう風貌か聞かなかった?」
小助「………確か我らの顔見知りが出迎えると信幸様の書状では書いてありました…………」
幸男「顔見知りって…………まさかね……」
幸男は何か嫌な気がした。
「ドンッ!」
幸男がぼおっとしていると向こうから来た馬に跨った青年とその後ろに続く男にぶつかった。
幸男「あっ…………すいません」
幸男は直ぐに謝ったが男二人は止まると幸男に言った。
その男達は顔を笠で隠して分からなかったが歳はまだまだ若いように見えた。
男「人にぶつかって置いて謝るだけか?」
男が言うと幸男の周りを屈強そうな男達が数人囲むように現れた。
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