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しかし、人生とは上手くいかないものだ。
いつもと同じ時間が流れ、今日も規則正しく登る眩しい太陽により悠太は目覚めた。
ただ24時間を何となく生き、それを"1日"と呼ぶだけのはずだった。
しかし、朝の目覚めより数時間たった今、悠太の時間は大幅に狂ってしまった。
悠太の中で、時は止まっていたのだろう。
"1日"と勝手に時間を決め、"日々の繰り返し"などと決めつけていた自分が恥ずかしく思える。
何故日が登り沈むと、1日が"終わり"になるのか。
今の悠太には、終わりなど存在しなかった。
時間など必要なかった。
今ここに居ることが、今ここでしていることが、悠太の全てだった。
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