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「南..勝手にいなくなってごめんなさい」
「本当だよ」
我ながら情けない
こんな言い方まるでガキじゃないか
「...今までどこに行ってたんだよ」
「天界です」
..まあそれしかないか
「学校..無事に卒業してきました」
「そう..え?」
卒業?
「だって..え?俺てっきり...」
天使と人間はダメなんだって...
「神様は嘘つきませんよ」
ルイは動揺する俺の手を握った
「紺野南..神の名のもとにあなたの願いを叶えましょう」
そう言って惜しげもなく眩しい笑顔を俺に向けた
ああ、もう
「あなたの願いはなんですか?」
なんだってキミはこんなに可愛いんだ
「ルイとずっと一緒にいたい」
俺の腕の中にいるキミは
触れたら壊れてしまいそうなくらい細くて
幻かと疑うほど白くて
「..確かに承りました」
けれど温かい
柔らかい
それはキミがここにいるという証拠なんだ
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