87人が本棚に入れています
本棚に追加
怒り浸透のエリーは、怒鳴り声を上げると、ベルゼブのいる部屋から出て行った。
「…はぁ」
「父上…」
「ディアスか…」
「エリーをあのままにしても…?」
ベルゼブに跪く様に、ディアスは片膝を床に付けた。
「…全く、エリーにも困ったものだ。クリスは自分の意志で人間界にいると言うのに…」
「…認めたくないのでしょう。特に、エリーはクリスの婚約者だと自負していますから‥」
「まぁ、仕方ない。…ディアス、エリーを連れ戻してくれ。クリスは、人間界が気に入ってるらしいからな───…」
そう言って遠くを見つめたベルゼブに、ディアスは頭を下げ、その場を後にしたのだった──…。
最初のコメントを投稿しよう!