2章

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「お爺ちゃん、どうしたの?」 急にうつむき、考え込んだ庄之助を心配し一雄が声をかけた。 「ああ、すまん、すまん。」 「大丈夫?」 一雄は庄之助がどこか苦しくなったのではないかと、とても心配そうな顔で見ている。 「大丈夫じゃよ、心配いらん。」 一雄から安心したのか笑みがこぼれた。 「そうじゃ、折角一雄が来てくれたんじゃ、何か面白い話をしてやろうかのう。」 「うん、聞かせて!」 「それじゃぁ、この桜の木について不思議な話をしてやろう。」 そう言って庄之助は、中庭にそびえ立つ大きな桜の木を見上げ語り始めた。
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