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二人が会話をしていると、玄関から一人の女性が中庭へと入って来た。
「一雄、やっぱりここだったのね。」
「お母さん!」
彼女は谷山葉子、一雄の母であり庄之助の娘だ、気付けばすでに辺りは暗くなりはじめていた、葉子は心配になって一雄を迎えに来たようだ。
「ゴメンねお父さん、いつもいつも。」
「いやいや、いいんじゃよ。」
葉子は本当に申し訳無さそうに頭を下げた、そして、庄之助を自分達の家に招き夕飯を一緒にでもと誘ったのだが。
「いや、いいんじゃ、ワシはこの家で一人で。」
庄之助は最近この家を全く離れようとしないのだった、もう少し一緒に居られると思った一雄は少し不服そうである。
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