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「じゃぁ、ワシは本当に‥‥。」
死神を受け入れたと言う事は、同時に自分の死も受け入れなければいけないと言う事である。
何とも言えぬ複雑な心境であろう、それを察してかスレイブが何故か謝る。
「すいません‥‥。」
「いつじゃ!何故ワシは!」
スレイブはスーツの内ポケットから手帳らしきものを取り出し、何かを確認しはじめた。
「えっと‥、あった!四月二十日、つまり明日の午前十時十二分に息を引き取る予定です。」
「明日‥‥、そんなに急にか‥‥。」
明日死ぬ、しかも理由は老衰だと言う、こんなにも今元気なのに‥‥、そう思ったが、思い当たる節が多々あった、最近の体の怠さ、時折起きる目眩、食欲も衰える一方だった。
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