5章

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「あ!うん。」 一雄は素直に言う事をきいた。 「それじゃ、また明日ね‥‥。」 「ああ‥‥‥。」 一雄は走って家へと迎った。 庄之助は複雑な気持ちである、今別れるともう二度と会えないかもしれないのだ、大好きな孫に‥‥。 じっと見送っていると、一雄が振り返った。 「桜の精さんもさようなら~。」 「あ、さようなら。」 見えも聞こえもしないがスレイブは挨拶を返した、一雄は中庭から門を抜け母の待つ方へと走って行った。 「勘違いしちゃったみたいですね。」 「ああ‥‥。」 庄之助に先程までの元気は無い。 「やはり、伝えないほうが良かったですか?」 「いや‥‥、聞いておいて良かったよ‥‥、少し一人にさせてくれ‥‥‥。」 そう言うと庄之助は一人部屋へと戻った、足取りはかなり重たく見える。
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