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「あ!うん。」
一雄は素直に言う事をきいた。
「それじゃ、また明日ね‥‥。」
「ああ‥‥‥。」
一雄は走って家へと迎った。
庄之助は複雑な気持ちである、今別れるともう二度と会えないかもしれないのだ、大好きな孫に‥‥。
じっと見送っていると、一雄が振り返った。
「桜の精さんもさようなら~。」
「あ、さようなら。」
見えも聞こえもしないがスレイブは挨拶を返した、一雄は中庭から門を抜け母の待つ方へと走って行った。
「勘違いしちゃったみたいですね。」
「ああ‥‥。」
庄之助に先程までの元気は無い。
「やはり、伝えないほうが良かったですか?」
「いや‥‥、聞いておいて良かったよ‥‥、少し一人にさせてくれ‥‥‥。」
そう言うと庄之助は一人部屋へと戻った、足取りはかなり重たく見える。
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