6章

2/14

35人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
死神スレイブはまだ空を見上げていた、溜息をつき顔を下げた瞬間、スレイブを春の温かい風が包んだ‥、その次の瞬間、桜の木の横に白い着物を着た人間が立っていた。 そう、桜の精である。 「キミは?」 「ふふ、初めまして。」 「私の姿が見えるのですか?」 スレイブは驚いた、死神は死期の近付いた人間にしか姿が見えないはずなのである、稀に霊感等、力が強いと言われる人間に姿を見られる事があるが、今回のはどう理解すればいいのか、植物の精に会ったのは初めてであった。 「貴方が庄之助さんの言っていた、桜の精‥‥。」 「ええ。」 スレイブは初めての存在に戸惑っていた、桜の精はとても凜として姿で微笑みかけていた。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加