6章

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スレイブは桜の精の魂を自分の中に取り込み、その魂を新たな力に変え、庄之助へと与える事にした。 その昔に同じ様な事をやった覚えがあった、ある子どもを迎えに行った時、その子どもの親に姿を見られた事があった。 何故見えたのか、それはわからなかったが、その親に。 「私の命はいらないから、息子を助けてくれ。」 とせがまれた、人のいいスレイブは親の寿命の半分を取り込み、息子へと与えた。 こうしてこの親子は10年以上生き延びる事になったのだが‥、天界へ魂を連れて行かなかったスレイブはこっぴどく怒られた、二度やらないと決めていたのにどうやらまたやってしまうようだ。 「今回は桜の精の魂を連れて行く、これで許して貰えるだろうか‥‥。」 スレイブは一人呟いた、そろそろ日も暮れいい時間である、早く庄之助へと与えなければ無駄になってしまう、しかしどうやら庄之助はこの家にいないようだ‥。 死ぬ間際である、向かうとすれば‥‥、孫の住む谷山家だろうか‥。
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