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「それじゃぁ、私は夕食の準備をしますから、お父さん一雄の相手していてもらえますか?」
葉子は立ち上がり庄之助に言った。
「ああ、かまわんよ。」
葉子は少し微笑み台所へと向かった。
横に座っていた一雄が、庄之助に温かいお茶をいれてくれた。
「はい、お爺ちゃん、お茶。」
「ああ、ありがとう。」
庄之助はお茶をゆっくりと啜った。
一雄が目を輝かせて問い掛けた。
「ねぇ、桜の精さんは来てないの?」
「ん?ああ、桜の精も死神もきとらんよ。」
「ふーん、残念だなぁ~。」
一雄は本気で桜の精も一緒に来てくれていたらと思っていたため、本当にがっかりしたようだ。
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