7章

3/13

35人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
「それじゃぁ、私は夕食の準備をしますから、お父さん一雄の相手していてもらえますか?」 葉子は立ち上がり庄之助に言った。 「ああ、かまわんよ。」 葉子は少し微笑み台所へと向かった。 横に座っていた一雄が、庄之助に温かいお茶をいれてくれた。 「はい、お爺ちゃん、お茶。」 「ああ、ありがとう。」 庄之助はお茶をゆっくりと啜った。 一雄が目を輝かせて問い掛けた。 「ねぇ、桜の精さんは来てないの?」 「ん?ああ、桜の精も死神もきとらんよ。」 「ふーん、残念だなぁ~。」 一雄は本気で桜の精も一緒に来てくれていたらと思っていたため、本当にがっかりしたようだ。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加