7章

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「はい、タオルもう一つ。」 一雄がタオルを差し出した。 「ありがとう。」 「大丈夫?」 「なに、大丈夫じゃ、ありがとう。」 「よかった。」 庄之助はチラッとスレイブを見た。 「ここはワシがかたしておくから、向こうで母さんの手伝いしておいで。」 「え?うん、わかった。」 一雄は何か言いたそうだったが、庄之助の気持ちをくんだのか何も言わずに台所へと向かった、とても小学生とは思えないききわけである。 「本当にいい子ですね。」 「ああ、ワシの孫じゃからな。」 スレイブはニヤついている。 「なんじゃその目は。」 「いえいえ、別に。」 「たく、お前さんのせいでワシはボケ老人になってしまったわい。」 「すいません。」
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