8章

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四月二十日、庄之助宅。 桜の木はすっかり枯れてしまっている、庄之助はどうやら気付いていないようだ…。 「うお~!」 ものすごい勢いで無事に若返った庄之助が走ってきた。 「あわわ、ちょっと!静かに!」 スレイブが追いかけながら言った。 「何でじゃい。」 「一人暮らしの老人の家で、見知らぬ若者が暴れていたらおかしいでしょう?」 「ああ、なるほど。一里あるのう。」 「いやいや、一里どころか…。」 「ん?よく考えるとこんな言葉遣いもおかしいのう。よし!」 庄之助はなにやら怪しい呪文のような、早口言葉を連続でいい始めた。 「ハァ~、人間とは若返っただけでこんなにも変わるものなのかな?」
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