8章

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「なんだ?言いたい事があるならハッキリ言え!」 「へい、確かしたみに来たのは四日前だったんですがね。」 「ああ。」 「その時はこの木、桜が満開だったんです。」 「この木が?」 「へい、桜ってのはそんなにすぐに枯れるものなのですかね?」 「お前の見間違えじゃないのか?」 「いや~、そんなはずはないと思うのですが……。」 「わかった、もういい、サッサと金目の物いただいちまうぞ。」 「へい!」 玄関へと向かう山路。 「馬鹿!マテ!」 「なんです兄貴?」 「お前は本当の馬鹿か、そっちは玄関だろ!」 「へい。」 「なんのために裏から庭に入ったと思ってるんだ?」
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