35人が本棚に入れています
本棚に追加
一雄は二人を庄之助の話していた桜の精だと思い込んでしまった。
「はぁ?何言ってんだこいつ、泣かしたろか。」
「おい!いいから話を合わせておけ!」
「何で?」
「馬鹿!郷には入れば郷に従えと言うだろ。」
「はぁ?」
「ちっ!ちょっと違うか…、だからな。」
二人は一雄から少し離れて小声で話し始めた。
「あいつはここのジジイの孫だ、たぶん。」
「へい。」
「だから、あいつを使って身代金巻き上げるんだよ!」
「なるほど!」
「空き巣なんかより儲かるぞ!」
「さっすが兄貴!」
二人は一雄の前へと戻り。
「そうで~す、私が桜の精で~す。」
最初のコメントを投稿しよう!