第1章

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  翌日   日菜子は 昨日 あの侍に会った場所まで来ると   辺りを見渡した     また会えるだろうか‥‥       しばらく歩く       その時     『‥‥‥いた‥‥』   日菜子は呟いた     少し先に あの侍がいる   今日は一人だ     こっちに歩いてくる       心臓が高鳴った   黙ってすれ違う     暑い暑い夏の朝   爽やかな風が 通り過ぎていった気がした       すれ違ってから振り返る       そして また   姿が見えなくなるまで見ていた    
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