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アタシの名前はトーヤ。
高校2年生。
特に自慢でもないけれど超がつく程の有能高に通ってるの。
でも、頭のいい子ってさ、何処かぶっ飛んでて一緒にいても退屈…。。
アタシの場合は頭脳の一部が極端に優れているんだけれど、それがいいことなのか…
(10年前…)
あの頃は千葉県に住んでいたの。
そう、あれは小学校にあがる時の事…
リエ「トーヤ?ランドセル買いに行こっか(笑)」
トーヤ「うん♪」
リエっていうのは、アタシのお母さん。
で、リエとランドセルを買いに行こうと『ららぽーと』に向かう途中の事だったの…
通りがかりにあった1つの骨董品を扱うお店があったのだけど、
見るからに老舗だと思わせる感じだったわね。
アタシは最初にも話した通り頭脳の一部が極端に優れているんだけれど…
そう…『第六感』ってやつよ。
まだ幼いアタシにはそれが普通だと思っていた。
その老舗の骨董品を扱うお店の前に差し掛かるとアタシの目を釘づけにする代物があった。
真っ赤なランドセル。
血で染められたような赤。
ランドセルがアタシに語りかけてくるのよ。
(…助けて)
トーヤ「ランドセルさん、どーしたの?」
リエも最初は驚いていたものだが人間以外の何かと話しているアタシを何度も目の当たりにしてる間に慣れたようだったわね。
それを信じている訳でもないと思うのだけど。
リエ「トーヤ?ランドセルさんがもっといっぱい居る所にいかない?」
トーヤ「ランドセルさん困ってるわ…」
リエ「え?あ…何て言ってるの?」
トーヤ「助けてって。」
リエ「…。」
流石のリエも気味悪かったんだと思うわ。
結局アタシって昔から言い出したらきかない性格だからリエは本当に嫌がってたけど、
だだをこねてそのランドセルを買ってもらったの。
このランドセルからアタシは全てがはじまったんだと思う…。
トーヤ「アンタ、大丈夫なの?」
(…助けて)
トーヤ「どうやったら助けられるのよ?」
(…)
トーヤ「ねぇったら!!」
毎日こんな繰り返しだった。
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