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その日のうちに退院し、家に帰ってきて、ベランダから月を見上げながら考え込む。
ちっち「なんだったんだろ。」
「…目覚めよ」
また幻聴が聞こえる。
「…目覚めよ」
自分の頭がおかしくなったんだと思い布団に飛び込む。
幻聴が頭から離れる事はなかった。
次第に夢か現実かわからなくなり、気付けば真っ暗な世界にただ一人たたずんでいた。
ちっち「もう!!いい加減にしてよ!!」
「目覚めよ」
「両手を構えながら唱えよ」
「光を生み出しし者、汝我に力を与えたまえ…ライト」
ここまでくると完全に自分がイッているんだと思う。
目が覚めるとまだ夜中だった。
ちっち「今度はなんだよ。変な呪文を唱えろ?意味わかんないし。」
言われた通り手と手が向き合うように構え、
ちっち「光を生み出しし者、汝我に力を与えたまえ…」
「ライトッ!!」
その瞬間暗かったはずの部屋が明るくなり、手と手の間に光の玉が出来ていた。
驚いて手を離すと光は消えてしまった。
今度は言葉だけ言ってみる。
「光を生み出しし者、汝我に力を与えたまえ…ライト」
なにも起きない。
やっぱ勘違いなのかと思いながらも手を構えて唱えてみる。
するとまた、光りの玉が出現した。
手を離してみると光は消えた。
この光りの玉はなんの役割りをもつのか解らないが使い方だけ解った。
なんだかどっと疲れ、床についた。
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