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「ぷっ!ひゃひゃひゃ!」
あざ笑っていた顔が崩れ、狂い笑い始めた。
「んなっ!そんなに笑わなくても良いじゃないですか!」
膨らませていた顔は一気にしぼみ、今度は赤く熟れたトマトのように赤くなった。
「ごめん!ごめん!ほら!立てるか?」
と彼は瑞希に近寄り手を差し伸ばした。
この時彼女の体温は真夏の太陽も驚く勢いで上がっていた。
「はっはい!」
と手をつながれた瞬間彼女は宙に浮いた。空想ではない。事実つながれた手を放されたために一瞬宙にいたのだ。
もちろん……………
「あいったぁ!」
と思いっきりお尻を打ってしまった。
相手の気持ちを知らず遠華は笑い飛ばしていた。
「先輩の意地悪………」
瑞希はふてくされた顔でゆっくり立ち上がった。
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