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宮座湖高等学校は宮座湖市内では一番大きい学校である。頭の良さはそこそこであるためゴロつきはいる。
その中でも頭(かしら)的存在なのが、紫郎(しろう)だ。
確かに見た目はチャラチャラの悪なオーラを放っているが、実際にはよくボランティアに参加し警察沙汰は全く無い。
しかし見た目が見た目なので有りもしない伝説をささやかれている。
その上何かと彼の言動は人の心を掌握してしまい子分が何人も増えたと言う始末だった。
「さてと、今日の科目はっと」
そう言って彼はロッカーから今日分の教科書やノートをあさりだした。
その後ろを碧が通り過ぎたが彼は気づかなかった。
「そうか、今日は実習祭りだな!」
と軽くわきでガッツポーズを決めた。
彼の言う実習祭りとは月に一回巡ってくる特別な時間割なのだ。
その様子を見ていた生徒は、
「まずい、紫郎がまた誰かクビり倒すかも!」
「いやいや、隣町の高校を潰しに行くんだよ!」
などと呟き震えていた。
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