二日目

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「…あなたが」 「ん?」 「あなたが、いなかったから…」 それを聞いた海は、微笑んだ 「俺は、いるよ。ココに…」 見つめ合う二人 「いけない。こんな時間だわ」 潤子は時計を見てから、もう一度海を見た。 「帰りなさい」 少し強い口調 「私、これからエステがあるの」 「昨日も行ったでしょ…?潤子さん…」 潤子は海を睨んだ 「何で私の名前を知ってるの?あなたは誰なの?なぜこんな所に来たの?何か目的があるの?てか学校は?」 一気に質問攻め。 そんな潤子に再び微笑んだ海 「俺をおいてよ。ココに」 「何言って…」 「あるよ。お金」 そう言うと、海は床に放り投げてある高校カバンを拾い、潤子の手前に置いた。 中身はどっさりと札束が入っている。 不敵に笑う海。 「買うよ、潤子さんとの時間」 そんな海を見て、潤子は声が出なかった。 「…帰りなさい」 こんな謎の多い子…置いておけない 「出てってよ!」 海の顔が微かに歪んだ 「潤子さん…」 名前を呼ばないで 「ねぇ、潤子さん」 名前を呼ばないで 「俺は、潤子さんの…」 私の…? 「好きなんだ、潤子さんが」 止めて… 止めて… この子に、 私が狂う。 潤子さん… 名前を  呼ばないで
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