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シャアァァ…
風呂場の戸から湯気が漏れる。
丹念に肢体を洗い、バスローブを羽織った潤子は、鏡に向かって呟いた。
「老けたなぁ…」
それ以降は無言でドライヤーをあて、髪のセットをしていた。
潤子は16から年を偽り、キャバクラ嬢として働いていた。
19からソープで働きだし、21の誕生日、自宅の他に海沿いに、別宅を買い、この仕事を始めた。
勿論、営業許可など得ていない。
潤子は、表向きはスーパーでパートをしている。そんな設定。知人のつてでそのような事になってる。
しかし、実際は、夜この別宅で、口コミでやってくる金持ちの男共の相手をしている。
「いらっしゃい、お待ちしておりましたわ」
紫のドレスに身を包んだ潤子は、今宵の客に微笑んだ。
政治家とは聞いていたが、いかにもという顔だった。眼鏡を掛けた中年の男は一見真面目そうだが裏がある…そんな客だった。
「いや~友人から君のことを聞いてね、これほどまで美しいとは…」
客は、潤子を見つめ、ほぅとため息を吐いた
「どうぞ中へ…」
流し目で男を誘う。
「あっ…あっ、あ…んッ」
まだ更けない夜に、妖艶な声が響く。
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