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「ちょ…!!!」
潤子は覚醒した。
「な…何?あなた!」
「見つけた…!」
猫のように擦り寄る少年は、よく見るとワイシャツと高校の制服ズボンを履いた、今時の少年だった。
「やっと見つけた…」
「ねぇってば!君、どうしたの?ちょっと…」
「抱きしめてよ、寒い。…ずぶ濡れなんだ」
少年の瞳に、潤子は、なぜか引かれて少年の濡れた身体を包み込んだ
「あったけぇ…」
この一瞬が、とても長く感じた。
「お入りなさい。風邪、引くから」
母性本能からか。
潤子は少年を家に上げた。
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