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蒼黒の夜空に浮かぶ、金色の満月。
そのまぶしい光に照らされた、飛行する、一匹の鳥らしき生き物。
それは水色の皮膚に覆われており、背中には紫の翼がある。
―ガーゴイル。魔界に住む鳥の悪魔である。
魔界はこの世界―人間界とは別の世界であり、他にも様々な悪魔が生息している。
その魔界から、彼がわざわざ人間界にやって来た理由。
それは一人の少年を迎えに来たからだ。
「近いな…。明日には会えるかな?オイラのご主人、定梶 慧に…!」
ガーゴイルは鼻をひくつかせながら呟いた。
このガーゴイルの登場により、運命の歯車は回りだそうとしていた―。
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