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朝のSHR開始のチャイムが鳴る。
二年A組では、担任の女教師が出席を取っていた。
と、静かな教室の中に、バタバタと誰かが廊下を走っている音が聞こえてきた。
その音は徐々に近づいてくる。
そして次の瞬間、勢いよく教室のドアが開かれ、誰もがドアに目を向けた。
教室に入って来たのは、荒い呼吸をしている、汗だくの慧だった。
「えーと…セーフ…?」
「アウトアウト。定梶、アンタまた遅刻よ。」
「えー…マジかよー…!せっかく必死でチャリこいだのに…。」
「これで三連続よ。いいかげんにしなさいよね。」
担任に呆れられながら言われると、慧はため息をつきながら自分の席に着いた。
席に着くや否や、慧は疲れきって机に突っ伏す。
クラスの慧の友人達は、そんな慧を見てクスクスと笑っている。
と、それを担任は静かにするよう制した。
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