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「なっ…な、なんだよオマエ!?バケモノか!?」
「だから、オイラはガーゴイル。鳥の悪魔だよ。」
「ガ、ガーゴイルゥ…?悪魔…?」
意味のわからない返答に、またもや慧は混乱する。
(ガーゴイルって、ゲームとかに出てくる悪魔のコトか…?それがなんでココに…?というかこれはリアルなのか…?)
と、混乱している慧に、ガーゴイルは語りかけた。
「君のことは、君のお父さんからよく聞いてるよ。」
「え…!?」
予想外のガーゴイルの言葉に、慧は目を見開く。
突然現れた、謎の生き物。
そいつは悪魔でガーゴイルだと言った。
しかも、行方不明の父親のことを知っているという。
わけのわからないことの連続で、慧の頭はゴチャゴチャになる。
とりあえず、慧はガーゴイルに尋ねた。
「お前、親父を知ってるのか…?」
「うん。君のお父さん、定梶 裁臥(じょうかじ さいが)様は、オイラみたいな鳥の悪魔が暮らしてる、『シルフィスティア』って国の王様なんだ。あ、『シルフィスティア』っていうのは、魔界にある七つの国の一つだよ。」
「ハァ?魔界?親父が王様?なんだよそれ。」
またもやわけのわからない返答。
慧はいかにも信じられなさそうな顔をする。
「まぁ、信じられないとは思うけど、これは本当のことだよ。んで、オイラはサイガ様の命令で君を迎えに来たってわけ。君にメシアとして、ディストラーと戦ってほしいから。」
「は?ちょっと待てよ!メシアとかディストラーって一体何だよ!?」
いい加減にしてくれと言わんばかりに慧は言う。
次から次へと意味不明なことを言われ、混乱を通り越し、軽い苛立ちを覚えたのである。
「まぁまぁ、今から説明するよ。」
そう言うと、ガーゴイルは慧の右腕を指差した。
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