序章:天空のメシア

12/16
前へ
/600ページ
次へ
「なっ…な、なんだよオマエ!?バケモノか!?」 「だから、オイラはガーゴイル。鳥の悪魔だよ。」 「ガ、ガーゴイルゥ…?悪魔…?」 意味のわからない返答に、またもや慧は混乱する。 (ガーゴイルって、ゲームとかに出てくる悪魔のコトか…?それがなんでココに…?というかこれはリアルなのか…?) と、混乱している慧に、ガーゴイルは語りかけた。 「君のことは、君のお父さんからよく聞いてるよ。」 「え…!?」 予想外のガーゴイルの言葉に、慧は目を見開く。 突然現れた、謎の生き物。 そいつは悪魔でガーゴイルだと言った。 しかも、行方不明の父親のことを知っているという。 わけのわからないことの連続で、慧の頭はゴチャゴチャになる。 とりあえず、慧はガーゴイルに尋ねた。 「お前、親父を知ってるのか…?」 「うん。君のお父さん、定梶 裁臥(じょうかじ さいが)様は、オイラみたいな鳥の悪魔が暮らしてる、『シルフィスティア』って国の王様なんだ。あ、『シルフィスティア』っていうのは、魔界にある七つの国の一つだよ。」 「ハァ?魔界?親父が王様?なんだよそれ。」 またもやわけのわからない返答。 慧はいかにも信じられなさそうな顔をする。 「まぁ、信じられないとは思うけど、これは本当のことだよ。んで、オイラはサイガ様の命令で君を迎えに来たってわけ。君にメシアとして、ディストラーと戦ってほしいから。」 「は?ちょっと待てよ!メシアとかディストラーって一体何だよ!?」 いい加減にしてくれと言わんばかりに慧は言う。 次から次へと意味不明なことを言われ、混乱を通り越し、軽い苛立ちを覚えたのである。 「まぁまぁ、今から説明するよ。」 そう言うと、ガーゴイルは慧の右腕を指差した。image=89541898.jpg
/600ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1832人が本棚に入れています
本棚に追加