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思い出した事がある。
成績優秀。
眉目秀麗。
スポーツ万能。
そんなパーフェクトな俺の親友拓也。
だが…そんなパーフェクト男拓也はネーミングセンスがまったくない!!
こいつとは中1の時からの付き合いだ。
こいつと友達になった当初の事。
そう…。
確か俺は友達になった拓也と親睦を深めたくて『お互いアダ名で呼び合おう!』と提案した。
「俺たちもうダチなんだしアダ名とかつけあって呼び合おうぜ!!」
幼稚と言っちゃ幼稚だけど俺の頭で手っ取り早く仲良くなれる方法と言ったらこれしか思い浮かばなかったんだ。
そんな俺の提案に拓也は一瞬眉間に皺を寄せたけどすぐに返事をくれた。
「別にいいけど…それで何て呼び合えばいいんだ?」
何事にも無関心な拓也はどーでもいい風な口調だったけど、俺は拓也を呼ぶアダ名をすごく考えに考えて考えまくった。
だってダチだし…適当な呼び名は嫌だったんだ!
丸1日もらって考えて考えて考え抜いた拓也の呼び名は考えまくったわりには世間一般によく使われてる『タクちゃん』に決定した。
翌日それを拓也に告げると拓也は驚いた顔で一言…
「本当に考えてたんだ…」
なんて呟いた!
アダ名で呼び合うと言う提案は拓也の中ではその場のネタ…
冗談だと思っていたらしく…
そんな訳で当然の事ながら拓也は俺のアダ名を考えていなかった。
ムカつくよな!?
俺は本気だったのに!
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